オンプレミスのVMware環境からさくらのクラウドへのディスクイメージ移行手順
■ はじめに
さくらのクラウドニュースに掲載されている手順について、わかりにくかった点を補足説明します。
■ VMware環境からディスクイメージのエクスポート
- 「VMware vSphere Client」や「VMware ESXi コンソール画面」などを使用して、対象サーバのディスクをVMDK(Virtual Machine Disk)形式でエクスポートします。
■ ディスクイメージの変換
説明:
- エクスポートされたVMDKファイルをRAW形式のファイルに変換します。
- 変換には「qemu-img」コマンドを使用します。
環境準備:
- 変換作業を行うためのサーバを用意します。
qemu-img
をインストールします。- AlmaLinux / RockyLinux
# dnf install qemu-kvm
- Ubuntu
# apt install qemu-utils
- AlmaLinux / RockyLinux
変換作業:
- エクスポートしたVMイメージを「/tmp/」にアップロードします。
- VMDKファイルがあるディレクトリに移動します。
# cd /tmp/xxxx
- VMDKファイルをRAWファイルに変換します。
# qemu-img convert yourfile.vmdk yourfile.raw
■ RAWファイルのさくらクラウドへのアップロード
- さくらのクラウドのコントロールパネルにログインします。
- 左側メニューの「ストレージ」→左側サブメニューの「アーカイブ」を選択します。
- 「追加」ボタンをクリックし、新規アーカイブ作成画面に移動します。
- アーカイブソースとして「ブランク」を選択し、アーカイブサイズはアップロードするRAWファイルより大きい容量を選択します。「名前」や「説明」は任意で入力し、「作成」ボタンをクリックします。
- 完了画面に「cURLコマンドサンプル(アップロード)」が表示されるので、cURLコマンドをコピーします。
- 変換作業を行った環境から、cURLコマンドを使用してさくらクラウドのアーカイブソースにRAWファイルをアップロードします。
- アップロードが完了したら、コントロールパネルのアーカイブ情報画面で「FTPを完了」ボタンをクリックします。
■ アーカイブからサーバを作成
- さくらクラウドのサーバ追加画面から、該当のアーカイブを選択してサーバを作成します。
※【重要】「準仮想化モードを使う(virtio)」の2箇所と、「ディスクの修正をする」のチェックを外してください。 - 作成を終えたら、さくらクラウドのコンソール画面からネットワーク設定を行い、SSH接続ができるようにします。
- 作成したアーカイブソースを削除します。